当院で扱うコロナ後遺症としては主に嗅覚障害、味覚障害があります。
最近の変異株が原因のコロナ感染症では、嗅覚味覚障害の頻度はかなり減っており、また症状が出たとしても報告では7〜9日程度で80%くらいは改善傾向が認められるとのことです。普通の鼻風邪のように、鼻汁や鼻閉を生じたり、花粉症や鼻アレルギー症状の増悪や副鼻腔炎の合併などが主原因と思われ、コロナに特有のものではない印象です。また嗅覚が鈍くなると同時に味覚も鈍くなります。それゆえ嗅覚の改善とともに味覚も改善することが多いです。しかし半年経過しても、嗅覚脱失や鈍麻、異臭がするといった症状が続く方も少数ですがおられます。下記の図のように(新型コロナウイルス診療の手引き 別冊罹患後症状のマネジメントから拝借)発症2週間後も何らかの嗅覚障害が残存していればまず耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。